選挙用品ドットコム

無料!選挙用品カタログのお申込みはこちら→
メール・FAXはこちら(24時間受付)
Call:0120-961-856
  • 平成27 年統一地方選攻略選挙必勝DVDセミナー
  • 無料メールセミナー・業界向け当選マニュアル
  • 出版書籍・TV監修・メディア掲載
  • 選挙ポスターの秘訣
ご利用案内
通販安心サポート
選挙用品の選び方
選挙専門店と一般業者の違い
選挙実践アドバイス
選挙用品・価格一覧
調査、コンサルタント
店舗、会社案内
お問合せ・ご購入
取材依頼・スタッフ募集 等
お役立ち情報
  • 候補者向けセミナーを開催しました
  • 選挙アドバイザー ブログ
  • 選挙用品ドットコム Premium
  • 選挙ポスタードットコム
  • @選挙研究会
  • 田村亮公式サイト
  • @レンタル投票箱
  • 2012年 世界の選挙視察レポート

常在選挙。常に選挙に身を置く弊社代表が、3,000件超の候補者を見続け勝てる候補者、負ける候補者の違いを分析。さらに『90日で政治家になる具体的なノウハウ』などノウハウ満載の地方選挙に特化した選挙本がついに登場しました。
見た目は人を食ったタイトルですが、これは、政治、選挙に興味のない人に本書を手にとってもらい政治への興味のきっかけとなるような導入本としたが故。
28歳でなくても、新人、若手候補者に向けて、東西の選挙のプロフェッショナルをうならせ、ある選挙プランナーからは『これからはこの本を地方選挙出馬予定者のバイブルとして推奨します』との御声もいただきました。通常コンサルティングで、1.5時間5万円いただく筆者が、実際にコンサル現場で指南する基礎的な内容、アドバイスを盛り込んだ必読書。本気で本物の地方選挙攻略本として仕上げています。


お客様の声 - 新井祥子 草津町議会議員に聞く





2011年4月、群馬県・草津町議会議員選挙に初当選した新井祥子さん(42歳)。草津町議会初の女性議員です。フツーの主婦だった新井さんがどう戦い、当選に至ったのか、「女性ならではの戦い方」について詳しく伺いました。


もくじ 
第一部:初出馬
  1. フツーの主婦から出馬を決意
  2. 主人も両親も大反対「主婦はまず家庭を守るべき!」
  3. 女性候補者こそ、組織づくりを!
  4. 選挙運動の裏方仕事「ここは男手が必要だ」
  5. 初出馬は分からないことだらけ「選挙用品ドットコムのアドバイスで、調べる時間を節約」
  6. 貼り付けるだけの、選挙カー看板キット「雪で濡れても、きれいなままだった」
  7. 女性候補者の理想の服装「女性議員のホームページを徹底チェック」
  8. 女性候補者の好感度「先に頭を下げた方が勝ち」
  9. お宅訪問「女の味方は女だった」
第二部:再出馬
  1. 落選原因と対策「坊主頭で、みそぎと女の覚悟をアピール」
  2. 個人新聞「『辛口だけど、親しみやすい女性』のイメージをつくる」
  3. 再出馬では、選挙用品ドットコムにほとんど「おまかせ」
  4. 当選!「ホントに当選したんだ…」
  5. 女性候補者のメリット&デメリット「『目立つ・新鮮・期待度大』。でも『強さ』を疑われる」
  6. 選挙用品を作る時のアドバイス「政治に素人目線は大事。でも選挙用品はプロ目線で」
  7. 今後の抱負


●第一部:初出馬

 フツーの主婦から出馬を決意

-- まず自己紹介をお願いします。 

新井祥子と申します。2010年1月、およそ一年前に引っ越してきた草津町で、町議会議員補欠選挙に初出馬して落選。この経験を踏まえて、翌年4月、草津町議会議員選挙に再出馬、初当選しました。現在は、長く草津に住んでいる人も、新しく移り住んできた人も、安心して参加できる社会を目指し、議員活動を進めています。

-- 補欠選挙に出馬される前は、どのような毎日を送っていましたか。

フツーの主婦、フツーの会社員として暮らしていました。

-- フツーの主婦で会社員だった新井さんが、町議会議員を目指すことになったきっかけは何だったのでしょう。

直接のきっかけは、湯治(※)仲間から推されたことです。
私は長い間、アトピー性皮膚炎で苦しんできました。草津の温泉が皮膚病に効果があると聞いて、少しでも症状が良くなればと思い、湯治に通い始めました。その後、草津に住み、本格的に湯治をするようになりました。
親から「自分をもっと大事にしなさい」と注意されるほど、生来の世話好きのせいか、自然と湯治仲間が増えました。温泉(湯治)仲間から相談をもちかけられることが多く、困った人がいると夜中でも駆け付けるバイタリティを認められていたように思います。仕事の休憩時間も、相談の電話で時間が過ぎて、昼食を食べ損なっていた事も度々ありました。そんな日々の中、湯治をしながら「草津には閉鎖的なところがある」という話をいろいろ聞きました。
※湯治(とうじ):病後や疲労時に、体をいたわる目的で、温泉に入ること。

-- 具体的にどんなところが閉鎖的なんでしょう。お差し支えのない範囲でお話しください。

例えば、かなり昔の話ですが、町外出身者は、生活に必要な物を、お店でなかなか売ってもらえなかったそうです。今は、そこまでいかないものの、代々草津に住んでいる人が、よそから来た人の上に位置しているような雰囲気があります。象徴的なのが町議会議員。議員は、これまでずっと町内出身者だけが務めてきました。
「町外出身議員が出て、出身を問わず町がひとつになるようにすれば、もっと良い町になるのに」と思っていました。

とはいえ、「新井さん、補欠選挙に出たら」と言われた時は、「えっ!私が?」という感じでした。政治家になるなんて、考えたこともなかったので。でも改めて考えてみると、だんだん「私がやるべきこと」であるような気がしてきて…。
実は、昔から「人の役に立つ生き方がしたい」と強く願っていたんです。高校生の頃はずっと、子供会や障害児のキャンプを手伝うボランティアをしていました。絵が得意だったので、夢は、人を癒やす絵を描くイラストレーターでした。夢はかないませんでしたけど。

「私が草津初の町外出身議員になれば、町の人の役に立てるんだ」

人から頼まれると断れない性格もありましたね。昔からの願望に、持ち前の性格が加わって、かなり迷ったんですが、出馬を決意しました。


 主人も両親も大反対「主婦はまず家庭を守るべき!」

-- フツーの主婦が出馬するとなると、ご家族はかなり驚かれたのでは。

驚いたし、最初は大反対でした。
うちは主人と私の夫婦二人。主人は「主婦が出馬なんて考えられない。無理に決まってる」とあきれ顔。私の両親には「主婦として、家庭をまず守るべきでしょう?」と諭されました。私は、「迷惑かけないから」と顔を合わせるたびに説得し、主人や両親の手を借りずに選挙準備をしました。選挙費用も、自分の貯金と借り入れで捻出したんです。最後には、主人も両親も折れて、選挙運動を手伝ってくれました。

女性が議員になるのは、男性より大変だと思います。
地方では、「女性は家庭第一」、「政治は男性の仕事」という考えが根強いですから。その後、議員になってから、群馬県のブロック別新人議員研修に参加した時、改めて女性が議員になる大変さを実感しました。というのも、会場内は男性ばっかりで、女性はちらほらしかいなかったんです。予想はしていましたが、改めて現実をつきつけられる思いがしました。女性は、最初から家族の協力が得られるとは限らない。場合によっては、自分一人でもやりきる覚悟が必要です。


 女性候補者こそ、組織づくりを!

-- 仮に、女性のほうが、家族の協力を得るのに時間がかかるとしたら、女性が特に気を付けるべきことはありますか。

支援者の役割分担や、選挙に臨むための組織づくりを、早いうちにしっかり考えておくことでしょう。
選挙事務所運営のような、重要な役割は、家族に頼みたいところです。でも、もし家族の説得に時間がかかるなら、支援者の誰かに、事務所のまとめ役を引き受けてもらったほうがいい。誰に何を頼むか、どんな組織にするか、早いうちに決めておけば、万一の場合、すぐに頼めます。

既婚の男性候補者なら、大抵、奥さんが選挙事務所を回してくれます。一方、女性候補者は、最初から家族を当てにできるとは限らない。そういう意味では、女性候補者の方が、早い段階で組織づくりを考えておく必要があるんです。
私の場合、当初、家族は出馬に反対でした。おまけに私は役割分担や組織づくりをあまり考えていなかったため、私と主婦友の二人で、事務所を回すことになりました。私は選挙の準備と、事務の両方をこなさなければならず大変でした。


 選挙運動の裏方仕事「ここは男手が必要だ」

-- 事務所運営は主婦友が支えてくれたんですね。他にどのような人が、支援者になってくれましたか。

20代後半〜30代前半の湯治仲間や草津町外の友人です。男女比率は半々、15人程度でした。

-- 支援者に選挙運動の裏方仕事を割り振る時に、注意すべき点はありますか。

はい。男女それぞれの得意分野に合わせて割り振ることです。
女性は細かい事務作業、男性は体力のいる外回りで力を発揮します。女性の中でも主婦の方は、よく気がつくので「最強の事務方」です。また、裏方仕事の中には、「ここは男性支援者の手が必要」とつくづく感じたものがいくつかあります。

-- 具体的にどういう仕事ですか。

ボディガード付きで夜の辻立ち
主なものを挙げると、

・辻立ちのボディガード:夜8時頃に、女性一人で辻立ちするのは心細いものです。

・冬の車の運転:雪が多かったり、路面凍結で女性にはハンドル操作が大変。

・ポスター貼り:再出馬の折、私ひとりでポスター貼りをしたんです。私は小柄なので、脚立を使って。ぐらぐら揺れる脚立の上で、背伸びしてポスターを貼りながら「男性ならスグ手が届くのに」と思っていました。

・マイク、スピーカーなど機械類の扱い:辻立ち用のマイクの音が出にくかったので、あちこちいじってみたものの、機械が苦手なので、訳が分からず、結局、電気屋に持ち込みました。
同様にお手上げだったのが、選挙カーのスピーカー。自分で取り付けたんですが、どこかおかしい。音がハウリングしたり、クリアで大きな音を出せなかったり…結局、どうしても手伝いたいからと駆け付けてくれた男性の友人が、配線やマイクの調整をしてくれて、無事、選挙を乗り越えることが出来ました。

といったところです。


 初出馬は分からないことだらけ「選挙用品ドットコムのアドバイスで、調べる時間を節約」

-- ここからは選挙用品についてお聞かせください。選挙用品を購入する店は、どのように選びましたか。

選挙用品を扱う店をネットで探し、選びました。
草津は閉鎖的な町。町外出身の私が出馬することを、良く思わない人もいるはず。妨害を避けるために、出馬については、直前まで周囲に知られたくないと考えました。ネットショップなら、周囲に知られることもなく、守秘義務も守ってくれそうなので安心でした。
ネット検索でヒットした店を見比べて、選挙用品ドットコムで選挙用品を揃えることにしました。

-- なぜ、選挙用品ドットコムを選ばれたのでしょう。

他店と比べて、「安い・速い・お急ぎ注文OK」だったからです。選挙までの時間があまりなかったし、できるだけ手間を省きたかったので、一括商品搬入も、助かるなと感じました。テレビドラマでの選挙用品の監修実績にも、信頼できそうな印象を受けました。

-- ネットで選挙用品を注文することに、不安はありませんでしたか。

初めはありました。でも選挙用品ドットコムは、電話での問い合わせに丁寧に対応してくれたので、自然に信頼するようになりました。
選挙について、法令面で分からないところを、選挙用品ドットコムに尋ねたんです。すると地域によって違ってくることや、どこに問い合わせたら良いかを詳しく教えてくれました。初めての選挙は、分からないことばかり。問い合わせ先がカンタンに分かったので、すぐ調べることができ、時間が節約できました。


 貼り付けるだけの、選挙カー看板キット。「雪で濡れても、きれいなままだった」

-- 選挙用品ドットコムには、どのような選挙用品を注文しましたか。

ポスター、名刺、のぼり、たすき、選挙事務所看板、選挙カー看板キットです。

-- 選挙用品のデザインは、どうやって決めていったのですか。

まず、ポスターのデザインを決めて、これと統一感を持たせながら、他の選挙用品のデザインを決めていきました。
選挙用品ドットコムが、「候補者の印象を強め、記憶に残すために、選挙用品には統一感が必要」とアドバイスしてくれたからです。私が、自分でポスターのイメージ画を描いて、これを基にポスターをデザインしてもらいました。

-- ポスターでは、どういう点を表現しましたか。

女性ならではの「明るさ」、「親しみやすさ」です。また、インパクトの強さを意識しました。
それまで、草津で女性町議会議員は出ていなかったんです。出馬した選挙でも私が唯一の女性候補者。女性としての特長は、重要な差別化ポイントと考えました。また、私は知名度ゼロでしたから、自分を強く印象付けられるよう、インパクトを重視しました。

-- 「明るさ」、「親しみやすさ」を具体的にどう打ち出し、「インパクト」を強めましたか。

ポスターの地の色を黄色にしたり、イラストを入れたりして、明るさや親しみやすさを打ち出し、ガッツポーズの写真やキャッチコピーでインパクトを強めました。
黄色は、女性の明るさを感じさせる色。イラストは得意なので、自分で描きました。かわいいイラストは、親しみやすさに通じます。一方、写真のガッツポーズには、「草津町を住みよい町にするぞ!」という強い意志を込めました。キャッチコピーは「女の革命!!」。コピーは短くまとめ、「革命」という強い言葉で心に残るようにしました。

-- ポスターの作成について、選挙用品ドットコムからの提案やアドバイスはありましたか。

はい。ポスターの地の色、文字の色などについて何パターンか提案してもらいました。ポスター用写真を選ぶ時にも、アドバイスをお願いしました。
選挙用品ドットコムが、地の色や文字の色が微妙に違うポスター案を、何点か出してくれました。おかげで、ベストな色の組み合わせをカンタンに見つけられました。
写真は2点用意して、どちらがポスターに適しているか、選挙用品ドットコムに意見を求めました。私は選挙初心者。自分がいいと思う写真が、ポスター用写真としてもいいものかどうか、よく分かりません。たくさんの選挙用ポスターを作ってきた選挙用品ドットコムなら、正しいアドバイスが期待できると考えました。


【初出馬時のポスター】


-- 実際に選挙用品を使ってみた感想などをお聞かせください。

使ってみて印象に残ったのが、選挙カー看板キットとポスター。
看板キットを自分の車に貼り付けて、選挙カーに仕上げました。看板キットはマグネット式なので、貼り付けるのもカンタン。便利で使い安いと感じました。看板キットが、車のドアにちょっとかかる感じだったのですが、マグネットシートだから、自分で切ってカンタンに調整できました。雪で濡れても、字がにじんだり、色が褪せたりすることもありませんでした。
( >> 選挙カー看板キットの詳しい紹介はコチラ)

ポスターは撥水加工してあるので、濡れてもきれいなまま。裏面がシールになっているので、裏面をめくればすぐ貼れる。ポスター貼りがラクでした。


選挙カー看板キット

選挙事務所看板

のぼり※
※修正前の画像
最終的にキャッチコピ
ーを「女の革命!!」に修正

たすき

名刺(裏)

名刺(表)


-- 選挙用品ドットコムの、対応全般についてはいかがですか。

こちらの都合に極力合わせて、対応してくれました。
ポスターの色やキャッチコピー、名刺に入れる語句など、制作の途中で、いろいろ変更したいことが出てきました。選挙までの時間があまりなく、ぎりぎりの制作日程だったのですが、選挙用品ドットコムは気持ちよく変更に応じてくれました。変更しても、当初の予定通り、最短の納期で丁寧に仕上げてくれました。細かい点まで希望通りにやってもらいました。


■ 女性候補者の理想の服装「女性議員のホームページを徹底チェック」

-- 次に政治活動、選挙運動についてお聞きします。主にどのような政治活動、選挙運動を行いましたか。

告示前の政治活動は、手作りのチラシを持ってのお宅訪問、選挙運動は、辻立ちや選挙カーによる遊説を中心に行いました。

-- お宅訪問や辻立ちをする時、女性候補者として、服装で気を付けたことはありましたか。

男女を問わず好感をもたれるよう、ピンク、クリームイエロー、ベージュ、紺など明るくて、きつすぎない色のスーツを選んで着るようにしました。
実は、女性候補者にふさわしい服装や化粧について、選挙ノウハウ本をいろいろ調べてみたんですが、どこにも書かれていなかったんです。選挙ノウハウ本は、そもそも女性候補者を想定していないんですよね(笑)。
困ったなと思っていた時に、友人から「群馬出身の女性国会議員のホームページを見て、服装チェックしたら」とアドバイスがありました。それから、女性議員のホームページやブログを片っ端からのぞいて服装チェック。その結果、女性候補者として、明るくて、きつすぎない色のスーツなら問題ないだろうと考えたわけです。

-- 選挙運動中、服装について、周囲から何か意見はありましたか。

選挙中はなかったんです。当選して議員になってから、プライベートの服装について「ダメ出し」がありました。

-- どんなダメ出しですか。

公務では、スーツが基本ですが、プライベートでは、自分の好きなエスニック柄のワンピースをよく着ていました。それを見た女性支援者から「フツーの主婦か近所のお姉さんみたい。議員なんだから、もっとかっちりした服装がいい」と言われました。
基本的に、女性は女性議員に好意的なんですが、服装には厳しい。同じ女性の代表として、女性議員に、いつもちゃんとしていることを望んでいるからです。現在はプライベートでも、スーツか、「きちんと感」のあるワンピースを着ています。


■ 女性候補者の好感度「先に頭を下げた方が勝ち」

-- 女性候補者として、服装以外に、気を付けたことはありましたか。

はい。好印象を与えられるよう、話し方、握手の仕方、他の候補者との接し方などを工夫しました。
私の声は高くて良く通る声なので、うっかりすると、ヒステリックなキンキン声に聞こえてしまうんです。そうならないよう、落ち着いてはっきりと話すようにしました。

握手については、支援者から、「両手で相手の手をつかんでから、ちょっと自分の方に引き寄せるように」とアドバイスされました。この握手だと、親密さが増す感じです。
他の候補者は全員男性でした。遊説中に、男性候補とすれ違った時などは、自分の方から「○○候補のご健闘をお祈りします。お互い頑張りましょう」と呼びかけるようにしました。女性のほうから、一歩譲る態度を取った方が、好印象だと思いました。

「(女だからと)なめられちゃいけない」。女性候補者は、つい肩に力が入りがち。私もそうでした。でも、いつも「戦闘態勢」では、周囲は引きます。演説では、辛口発言も必要です。しかし通常は、女性が先に頭を下げた方が、周りから受け入れられやすい。媚びるのではなく、腰を低くするのがポイントです。


■ お宅訪問「女の味方は女だった」

-- お宅訪問されてみて、町の人の反応はいかがでしたか。

大半の女性は、私が同じ女性というだけで応援モードでした。
訪問先の女性の反応は「女性が選挙に出るんだ!」、「女性(議員)の方が話しやすいからいい」、「女性議員は必要よ」、「頑張って」と非常に好意的。

手作りのチラシ。
イラスト、丸文字で親しみやすさ、女らしさをアピール
私の手作りチラシに目を通した女性から、「言いたくても、言えなかったことを書いてくれてありがとう」と言われたこともありました。
女性、特に主婦の方は、仕事上のしがらみがないせいか、素直に応援してくれる感じでした。「女性候補者は女性に働きかけるべきだな」と思いました。

一方、男性の反応は今ひとつ。チラシを手渡しても表情は硬く、これといったリアクションもありませんでした。おそらく仕事の関係などから、他の候補者の後援会に入っている場合が多いのだと思います。
年配の男性の中には「アンタみたいなのが出るの?」、「無理だよ。無理」とはっきり言う人もいました。
お宅訪問全体を通じて、警戒されたり、いやな顔をされたりすることはありませんでした。女性だからだと思います。




-- 辻立ちや遊説については、いかがでしたか。

町の人と直接触れ合う機会は、ほとんどありませんでした。原因は、草津の厳しい冬。

補欠選挙のあった1月、草津はものすごく寒い。外を歩く人なんていないんです。私は支援者と、誰もいない通りに立ち、住宅街に向かって、ただただ演説しました。時々、住宅の窓が開いて「頑張れぇ」と声をかけてくれる人がいたり、走ってきた車から手を振ってくれる人がいるだけ。

歩く人のない冬の夜。
交通量の多い道路の傍らで辻立ち
でも選挙運動の最終日、男性が、寒い中、家からわざわざ出てきて「今日までよく頑張ったね。アンタに入れるかどうか分かんないけど」と言って、握手してくれたんです。

「男性だから、仕事絡みで他の候補者の後援会に入っているんだろうな。だけど私の演説をずっと聞いてて、どこか心に響くことがあったのかな」
そう思うと嬉しかったです。









●第二部:再出馬

 落選原因と対策「坊主頭で、みそぎと女の覚悟をアピール」

-- 初出馬は、残念な結果になりました。その時のお気持ちを伺ってもよろしいですか。

落選しましたが、330票もいただきました。心からありがたいと感じました。一方で、私に投票してくれた方の期待に応えられず、大変申し訳ない、悔しい気持ちもありました。
でも、すぐに気持ちを切り替えて、次の選挙に向けて準備を始めました。そもそも、当選するまで、何度でもチャレンジする覚悟で出馬を決めたので。

-- 敗因はなんだったんでしょう。

選挙活動を始めるタイミングが遅かったため、知名度が上がらなかったことと、私の覚悟を伝えきれなかったことです。

-- 「覚悟を伝えきれなかった」とは。

草津が、より住み良い町になるまで、議員としてやり抜く覚悟を理解してもらえなかったということです。
私は、出馬するわずか一年前に草津に引っ越してきました。
「この町にやって来て間もない人が、本当に草津のために働いてくれるのか」、「出馬は主婦の気まぐれじゃないか」
町の人と接していて、みなさんが、私を信じていいのか迷っているのを何度か感じました。
選挙が終わってから、どうすれば私の覚悟を伝えられるか、いろいろ考えました。

-- 覚悟を伝えるいい方法は、見つかりましたか。

私なりの表現として、頭を丸めることで覚悟を伝えようと決心しました。
自分で髪を剃り、坊主頭にして、落選したことへの謝罪の気持ちと、必ず議員になって、草津に尽くす覚悟を示しました。このぐらいしないと伝わらないと思ったし、再出馬に向けての気合も入れたかったんです。一般女性の坊主頭は大変インパクトが強いので、知名度アップにつながるという読みもありました。
しかし坊主頭にするのは、さすがに勇気がいりましたね。自分で剃ったのであまりきれいに剃れず、後で、美容師さんの助けをかりました。

町の人は、坊主頭に初めは驚いていました。坊主頭に込めた謝罪の気持ちと覚悟の程を話すと、「本気だったんだね」と言ってくれました。私を見る目も変わりました。
また、坊主頭の知名度アップ効果を実感したので、再出馬の時には、改めて、自分の決意や覚悟を伝えるため、そして知名度アップを狙い、もう一度坊主頭にしようと考えました。


 個人新聞「『辛口だけど、親しみやすい女性』のイメージをつくる」

-- 新井さんは、2011年4月、草津町議会議員選挙に再出馬しました。初出馬と比べ、政治活動、選挙運動で変えた点はありましたか。

はい。告示前の政治活動は、個人新聞「しょこたん通信」とブログ中心の活動に変えました。選挙運動は、前回同様、辻立ちと選挙カーでの遊説中心でした。

-- なぜ、個人新聞とブログ中心の政治活動に変えたのですか。

選挙準備に使える時間が、あまりなかったからです。
実は、初出馬の後に円満離婚しまして。元主人は、良き友人の一人として、再出馬を応援してくれました。感謝しています。
離婚後は、昼は土産物店、夜はホテルの管理人室に住み込みで働く生活になりました。以前勤めていた会社は、初出馬の時に、辞めていました。
昼夜を問わず働くので、選挙準備に使えるのは、平日のスキマ時間か、休日だけ。こまめに辻立ちするような時間は、とてもありません。個人新聞やブログなら、ちょっとした時間を見つけて原稿を書けば、多くの人に自分の考えを伝えていけます。それで個人新聞とブログに軸足を置くようにしたんです。当時は、仕事と原稿書きで、睡眠不足と肩こりの日々でした(笑)。

-- 個人新聞、ブログについて詳しくお聞かせください。

個人新聞には、草津の町政に関する、自分の意見を書き、一般新聞の折り込みチラシとして配布しました。ブログでは、プライベートな軽い話題、例えば、朝食のメニューや、訪問先、草津の話題などについて書き、私を身近に感じてもらうようにしました。
私が原稿を書き、支援者に誤字、脱字や内容のチェックをしてもらいました。

個人新聞は、辛口の内容でした。そこで、新聞のタイトルを「しょこたん通信」にしたり、自作のかわいいイラストを加えたりして、「新井祥子は、辛口だけど、親しみやすい女性」のイメージをつくるようにしました。個人新聞は、開始当初は2カ月に1回、2010年7月以降は毎月1回、選挙の3か月前に当たる2011年1月からは、2週間に1回のペースで、毎回2800部を配布しました。ブログは適宜更新していました。

個人新聞の効果は、選挙運動中、はっきりと感じました。辻立ちや遊説中に、「しょこたん」、「通信読んでるよ」、「応援しているよ」と親しく声をかけられるようになったんです。手を振ってくれる人の数も「増えたなぁ」という感じでした。また、ブログを通じ、草津町外の新たな支援者と知り合えました。

初当選の決め手となった個人新聞。 大きめの文字、イラスト、十分な余白
が、「ラクに読めそうな」印象を与える。新聞は現在も配布中。


■ 再出馬では、選挙用品ドットコムにほとんど「おまかせ」

-- 再出馬での、選挙用品はどうされましたか。

選挙用品ドットコムでポスター、名刺、のぼり、たすきを揃えました。初出馬と比べ、知名度は出てきたし、経費を抑えたかったので選挙事務所看板、選挙カー看板キットは注文しませんでした。

-- 今回は、選挙用品の制作をどのように進めましたか。

選挙用品ドットコムに、ほとんどおまかせしました。
初出馬の時と同様、選挙用品は、明るさ、親しみやすさなどの女らしさ、インパクトの強さを重視したいと考えました。
私が出したデザイン上の指示は3点。強烈なインパクトを出すために、ポスターやのぼりには坊主頭の写真を使う。キャッチコピーは「女の執念!!」にする。ポスター、のぼり、たすきの地の色は、女性らしいピンク色にする。
こうした点以外は、選挙用品ドットコムにおまかせしました。前回の、選挙用品ドットコムの対応ぶり、選挙用品の仕上がり具合に満足していましたので。

-- 「おまかせ」で出てきたデザイン案は、いかがでしたか。

ちゃんと女らしさ、インパクトを意識したものでした。デザイン面の細かい指示を出す手間が省けました。
ポスター案は2案出してくれました。はっきり違いの分かるデザイン案だったので、比較がカンタンで、スグ選べました。2案の内、A案は、ポスターの地をピンクのグラデーションにして、女性らしさを強調したデザイン、B案は、白とピンクのストライプの地にして、インパクトを強めたデザイン。私は即、A案に決めました。また選挙用品ドットコムの発案で、私の分身「しょこたんイラスト」をポスターなどで使いました。ぐっと親しみやすさが出ました。


【再出馬時のポスター】





のぼりA

のぼりB

たすき



名刺(表)

名刺(裏)※
※修正前の画像
最終的に写真を差し替え、キャッ
チコピーを「女の執念!!」に修正
「おまかせで作った選挙用品。ポイントを押さえてくれたので、 指示を出す
手間が省けた」


 当選!「ホントに当選したんだ…」

-- 2回目のチャレンジで初当選されました。当選を知った時の心境はどうでしたか。

なかなか実感がわきませんでした。
投票が終わってからは、ひとり自室で、テレビの選挙速報を見ていました。そこへ、他の候補者の開票に立ち会っていた友人から「当選したよ!」と電話が入ったんです。テレビで報道される前だったので、正直なところ、私は半信半疑。しばらくして、別の友人からも「当選だ!」と電話が入りました。でも皆に「おめでとう」と言われても、今ひとつピンとこない。さらにしばらくして、役場の方が訪ねてきて、「当選したので、明日、役場に来てください」と言われ、「本当に当選したんだ」と、やっとじわじわ実感がわいてきました。でも「感激して号泣」はありませんでした。「現実に議員になったんだ。しっかりやらなくちゃ」という気持ちだけでした。

-- 当選の決め手は何だったのでしょう。

圧力を恐れず、町政についての意見をはっきり訴え続けたこと、個人新聞をこまめに出し、私の意見を町の人に知ってもらったことです。


■ 女性候補者のメリット&デメリット「『目立つ・新鮮・期待度大』。でも『強さ』を疑われる」

-- 2回の選挙を振り返って、女性候補者のメリット、デメリットはどういう点だとお考えですか。

多くの人が、これまでの男性主導だった政治は、行き詰っていると感じていると思います。それだけに女性候補者は新鮮に映るし、期待されています。おまけに、まだ珍しいので、目立つ。こういったことがメリットです。一方、デメリットは、「女にできるのか」と疑われること。女性にはやさしいイメージがあるので、議員に必要な意志の強さに欠けるのではと思われがちです。女性候補者は、意識して何事もやり抜く意志があることをアピールしたほうがいいでしょう。


■ 選挙用品を作る時のアドバイス「政治に素人目線は大事。でも選挙用品はプロ目線で」

-- 選挙用品を作る時のアドバイスをお願いします。

私がフツーの主婦だったので、主婦候補者へのアドバイスです。
フツーの主婦の庶民感覚、素人目線は、政治に必要ですが、選挙用品はプロ目線で作らないとダメ。選挙用品には、選挙に勝つために押さえるべきポイントがあります。これを知らずに、素人が自分の感覚を頼りに作った選挙用品は、どこかピント外れで素人くさいものになりがち。候補者を頼りなく見せてしまいます。党の公認を受けた候補者なら、党から選挙用品作りのアドバイスを受けられます。でも無所属での出馬なら、選挙用品のプロのアドバイザーを見つけてください。

私の場合、選挙用品ドットコムがアドバイザーでした。おかげで、政治の「ど素人」だった私ですが、2回出馬して、2回とも、選挙用品では、他の候補者に勝っていたと思います(笑)。個人的には、選挙用品ドットコムに、主婦候補者の良きアドバイザーであることを期待しています。


 今後の抱負

-- 最後に、今後の抱負をお聞かせください。

草津在住歴が短い私だからこそ言えること、できることをどんどん進め、新しく草津にやってきた人と、古くから草津で暮らす人による、全員参加型の草津町をつくっていきます。当選後に立ち上げた後援会は、100名近い会員を数えるようになりました。会員の半分以上が女性です。「やってくれるよね」という期待のプレッシャーを感じながら、今後も前進していきます。


【取材を終えて】
2回に分けてのロングインタビュー。
新井さんは、根掘り、葉掘りの質問にも、快く、丁寧に答えてくださいました。女性らしい、こまやかな思いやりを感じました。一方で、覚悟の程を示すために、坊主頭にしてしまう「男前な」決断力と実行力。女性的な感性と男性的な力を兼ね備えた新井さんだからこそ、初の女性議員、町外出身議員になりえたのだと思います。(ちなみに、現在、新井さんのヘアスタイルは、フツーのショートカットです)

フツーの主婦が、古い町を変えようと立ち上がる…
同じ女性として、非常にわくわくする取材でした。

最後に、お忙しい中お時間を割いていただいたことに、この場を借りて、改めてお礼を申し上げます。これからも、信じた道を、新井さんのやり方で切り開いていってください。町外から、熱いエールを送ります。


 

※ 取材日時 2011年10月
Call:0120-961-856
無料!選挙用品カタログのお申込みはこちら→
メール・FAXはこちら(24時間受付)
無料メールセミナー・業界向け当選マニュアル 詳しくはこちらから→
選挙用品ドットコム
Copyright(c)2012 選挙用品ドットコム All Rights Reserved