実際に選挙ポスター例を使って、カラーリング等の見せ方の注意点をご紹介します。
強烈にビビットな原色をバックとして、他候補者と並べて掲示される選挙ポスターにおいて圧倒的な存在感を示します。
原色は、元気さ、活発さ、将来性(若さ)等を主張します。
アクティブな候補者にはアクティブなイメージを与えるデザインを…
伝統を重んじるなら、伝統を重視するデザインとして、背景色、も一つの主張です。
基本コンセプトは、この道のプロに任せましょう。
色カラーで顔と名前を特にアピールしたいときのデザインの一種。
選挙ポスターを遠くから見ても、実は余り顔は識別できないものです。
しかし、この選挙ポスターは、遠くからでも上部の赤帯部分が目を引きそこに白抜きで書かれた候補者名が識別できる構造になっている。
ビジネスシーンなどで赤でアイキャッチ(目線誘導)することは、良くある見せ方です。
選挙に応用しない手はありません。
柔らかい配色でクリーンなイメージ・やさしさ・人柄を演出・アピールしており、これらを前面に出したい候補者向けデザインといえるでしょう。
政策などのキャッチコピーをあえて排除し、候補者の名前と顔だけを覚えて欲しいという2点に特化した潔いデザインです。
スローガンはキャッチコピーが弱いと、意外と読まれにくいもの…
そのような有権者心理を洞察し、欲を欠かず、あえて名前と顔を周知させる目的にこだわる尖った主張は、他の候補者を圧倒するかもしれません。
東国原知事も選挙中スタッフジャンパーなどで使用したオレンジ色。
やる気、元気、情熱(パッション)溢れるカラーにより、候補者の闘志を掻き立てるデザインです。
東国原知事誕生以降、オレンジ色の選挙ジャンパーなど「あやかりたい需要」として、人気急上昇のカラーでもあります。
選挙ポスターは掲示板に他の選挙ポスターと並んで掲示されます。
ゆえに、「周りの選挙ポスターの中から、相対的に、いかに目立つか」と言うことを考えることが重要です。
そこで、あえて白ベースで選挙ポスターを作成し、周りのカラフルなポスターから一線を引き、有権者のアイキャッチを導こうというもの。
良く選挙ポスター掲示板も、たまたま、中央が空白でポスターがないと他のカラフルな選挙ポスターを尻目にそこに注目してしまった。
と言うご経験は皆さんあるのではないでしょうか。
また、白はベーシックで、シンプルで知的なイメージ。
デザインコンセプトは非常に野心的なポスターです。
選挙ポスターの右側文字を「選挙たすき」「選挙のぼり」「選挙看板立札」のデザインと同じものとし、選挙用品のデザインの共通化を図ります。
デザインをパターン化することで、ストレスなくデザイン構図だけで、候補者を連想させ、認知して頂く手法です。
ちょっとアカデミックな領域ですが、「選挙宣伝はもはや心理学の領域に到達した」と感じさせるそんなデザインコンセプトです。
また、蛇足ながら認知心理学にご興味ある方は「誰がためのデザイン?-認知心理学者のデザイン原論」D.A.ノーマン博士の書はオススメです。
|